+事の顛末+


まず行くまで。最初は友達と二人で行く予定だったのですが、偶然別の事駅で出会い合流。
駿河、M男、Mちゃんの三人で行くことになりました。
エズはカンヌからはちょっと遠いので一日時間をとりたく、日曜日に行くことにしました。
しかしニースから出ているバスは日曜だと一日たったの三本!10時半過ぎ、昼過ぎ、そして夕方。
勿論一番早いバスを選んだのですが…ここでの誤算はカンヌからニース行きの列車が「すぐ来る」という仮定で動いてしまったこと!
ここは東京じゃないって何度も思い知っていたのに!
駿河は基本的に旅行するとその土地の習慣にスルッと合わせてしまうので、あまり苦労することはないのですが、こればっかりはいつまでも慣れなかった…。
しかもニ−ス駅からバスタ−ミナルは結構距離があるので、もうこりゃムリだね、という事に…。
ちなみにカンヌ→ニースの列車は10:20頃にカンヌを出て、バスは10:40発。あームリだわぁ。
というわけでニースで我慢するかという話もでたけど、でもせっかくだし、もう日曜日もないし行きたい!
というわけで、最終手段。そう、ニーチェの道。
ガイドによると「かなりきつい」とか「やめた方がよい」とか散々ないわれようだけど、別に行き倒れるほどではないだろうし、水も持って来ているから大丈夫だよ、とニーチェの道を行くことに。
ニースを通り越してEz-sur-Mer(エズスルメール)駅まで行くことに(ここで気が付く人は気付く。切符はカンヌ→ニースを買ったので、ニース→エズ間は…wちなみにフランスには精算機という便利なモノはない)。
無事駅で降りたが…。
「案内版がないっ!」「インフィメーションもないっ!」仕方ないので人に聞こうとしたら…「人もいないっ!」もう笑うしかない!
どこが道か良く解らないのでウロウロしていたらプライベート空間に入り込んでしまい、オッサンにキレられて追い出されました。
「あの、迷ったので道を…」
「ここはプライベートスペースだぞ!出ていけ!」
「いや、迷ったので…」
「聞こえないのか!出ていけ」
「(いや、聞こえてるけどさ…)道を…」
「出ていけ!」
「…はい」
道くらい教えてくれたって良いじゃん!
そんなに怪しいかな〜。善良な学生にしか見えないと思うんだけど。
そして善良な学生に見えたのか、駅に向かう途中で別の男性が私達を呼び止めて「迷ったの?」と聞いてくれ、大通りへの出方を教えてくれました。
…が、微妙にその説明が良く解らず、やっぱりウロウロウロ…。
ビーチに出て、寝転がっていたマダムに聞いてみた所、先ほどよりは明確な説明をもらえました。
が、「ニーチェの道は降りるのはそうでもないけど登るのはホンッッットにキツいからやめた方が良いわよ(爽)」
「どうしても行くって言うなら、水をたくさん持っていきなさい(微笑)!」
と脅され…皆渇いた笑いを浮かべながら「ありがとう」と言うことしか出来ませんでした(笑)
しかしオバサンの説明も、こちら側の語学力の足りなささのおかげでイマイチよくわからず…。
登山の格好した旅行客にも尋ねたけどやっぱりわからず…。なんとか踏み切りを渡り、ようやく大通りに出た所で、先ほどの登山の格好をした旅行客と偶然再会。
「あっちに看板出てたよ」と教えてくれました。ありがとう!ホントにありがとう!
まだニーチェの道にも入っていないのにこれかよ!先が思いやられるYO!
という雰囲気もないまま(笑)「RPGみたいだったね〜」などとのんびりニーチェの道へ。
入口にあった看板の「エズ 所要時間1時間」が赤線ひかれて「エズ 所要時間1時間30分」に直されているのはサックリ無視(笑)
ここまで来たらもう引けないよね〜。
道に入ってみたら、結構道は急だけど、鋪装されているし歩きやすい。
これなら大丈夫だよ〜。と思いきや、大した距離も歩いていないのにいきなり鋪装が途絶え、大きな岩がゴロゴロ転がる峻険な道が出現。看板「ニーチェの道」ここからかよ!
みんなで盛大にツッコミながら、でも文句言ってたら日が暮れちゃうし、とにかく頑張って登ることに。
しかしこれが相当ヤバイ!まず道が急。五分くらいしか歩いていないのに海岸沿いの町並みが一望できるという…。
実家の近くの山だとここまで来るのに15分弱くらいは歩かないと到達しないのに…。
そして道がごっつ悪い!
岩がすごい。石ころなんて生易しいサイズではなく、岩、が道にゴロゴロ。
流石に人が歩く所は結構ならされてはいるけど…。
日本でこんな事したら即刻公共事業の餌食になるだろうな〜。コケかかる事数回。
エズの町の一部が見えて来た…けど、全然近付いた気がしない。「まだ!?エズまだ!?」と内心の叫び。
へとへとに疲れて途中休憩をする事に。
眼下に見えていた町並みはもう既に山に隠されて見えず、遠くに海と空が混じりあって見えるだけ。
「…あの30分増しって、この時間だろうね…」「…うん」ぶっちゃけ休み無しはかなりしんどい。
そして「なんでニーチェがここで『ツァウラトゥストラ〜』の構想練ったか解るよね(にっこり)」
「うん、考え事しか出来なくなるもんね(爽)」…溜息。
それでもなんとか登りきり、途中自生していたイチジクをむさぼり喰ったりノイチゴを喰らったりしつつ、なんとかエズへ。
そこで見たものは!
チクショウ!他の観光客はみ〜んな車で来てやがる!文明の利器か!え、コラ!!こンの〜〜…(T-T)いいなぁ…。
帰りはバスで帰る事決定。
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